線形回帰モデルを当てはめる

複数の説明変数に伴う数値応答の変化を推定し、説明されない変動を調べます。

ガイド · 基本統計 · 読了目安:4分

アプリのコマンド名、ワークシートの識別子、サンプルデータの値は原文のまま表示されます。スクリーンショット、グラフ、ダウンロードファイルは英語です。例では英語の元の数値表記を保持しており、小数点にはピリオド、桁区切りにはカンマを使用しています。

例: 乾燥バッチの電力使用量

独立した72バッチについて、電力使用量と三つの数値説明変数を使用します。

例のデータをダウンロード(CSV、列名は英語)

Help で使用している例と同じです。CSVをインポートして手順に沿って操作するか、Helpの Open example in a practice copy を使用して入力値をあらかじめ設定します。

1. ワークスペースを作成

サイドバーで Basic Statistics を開き、Linear Regression を選択します。分析を作成して名前を付け、New blank worksheet を選択してから Create analysis を選択します。

2. 例のデータをインポート

上のCSVをダウンロードし、ワークシートにインポートします。区切り文字は Comma、小数点記号は Dot を選択し、First row contains column names を指定します。

3. 入力列を割り当て

Inputs で、Response (Y) に electricity_kwh を割り当てます。Predictors を開き、batch_mass_kg、inlet_moisture_pct、ambient_temperature_c の順に選択します。結果では、それぞれX1、X2、X3と表示されます。

4. モデルを設定

Confidence level (0–1) に 0.95 を入力します。Include intercept と Show variance inflation factors (VIF) を選択します。入力した単位を保つため、Standardize predictors は選択しません。

Linear Regression: 例の列の割り当てと設定を表示したInputs画面
英語のInputs画面:分析を実行する前の、例の列と設定。 画像を原寸で表示 (新しいタブで開きます)

5. 分析を実行

Run analysis を選択し、Results を開きます。

6. 結果を解釈

  1. 当てはめた応答を確認

    このモデルは、独立した72バッチを使い、質量、入口水分率、周囲温度から電力使用量を記述します。R²は約0.8938です。これは、これらのバッチへの当てはまりを表します。記録された関連は因果関係を示すものではありません。

  2. 係数を単位とともに確認

    他の説明変数を固定すると、質量が10 kg多いことは、電力使用量が約3.42 kWh多いことと関連しています。水分率はパーセントポイント当たり約2.65 kWh、温度は°C当たり約−0.753 kWhの変化と関連しています。三つの係数の95%区間はいずれもゼロを含みません。切片が表す、すべての説明変数がゼロという条件は、調査条件の範囲外です。

  3. 残差プロットを確認

    残差は、電力使用量の実測値から当てはめ値を引いた値で、単位はkWhです。観測49は当てはめ値より約11.09 kWh低く、残差の絶対値が最大です。その記録を確認し、点群全体に曲がりやばらつきの変化がないかを調べます。その点だけを根拠に誤りと判断しないでください。

    当てはめ値に対する残差(英語)
    英語のグラフ:当てはめ値に対する残差。 グラフを原寸で表示 (新しいタブで開きます)
  4. 残差の裾を確認

    QQプロットは、順に並べた残差を正規分布の基準位置と比較します。系統的な曲がりや通常と異なる裾がないかを確認します。残差のShapiro–Wilk検定はp = 0.4018で、0.05では正規性を棄却しません。いずれの結果も誤差モデルを証明するものではありません。対象は残差であり、電力使用量の元の値ではありません。

    残差のQQプロット(英語)
    英語のグラフ:残差のQQプロット。 グラフを原寸で表示 (新しいタブで開きます)
  5. 新しいバッチへの適用を確認

    VIFは約1.003–1.045で、説明変数間の線形な依存による分散の拡大は小さいことを示しますが、モデルの関数形が適切であるとは確認できません。予測は同等の条件内で行います。観測された範囲は、質量80.1–217.1 kg、水分率6.05–13.57%、温度15.2–27.9°Cです。個々の範囲内にあっても、新しい組み合わせが調査した条件と異なる場合は十分ではありません。予測を計画に使う前に、新しいバッチで検証します。

詳細:各結果セクションを確認

完全な結果表は、Helpと同じく有効数字六桁で表示されます。

線形回帰の当てはめ

R²は当てはめで説明される変動を表します。調整済みR²は説明変数の数を考慮し、表示規約適用前の調整済みR²は、記載された表示規約を適用する前の値を残します。モデルのFとp値は説明変数をまとめて検定します。モデルの自由度(DF)と残差の自由度(DF)は利用できる情報量を記録します。その他の当てはめ設定には、信頼水準、切片、スケーリングが記録されています。これらは調査データへの当てはめ結果であり、当てはめに使わなかったデータでの予測性能ではありません。

線形回帰の当てはめ · 18行
統計量値
R²0.893774
調整済みR²0.889088
表示規約適用前の調整済みR²0.889088
調整済みR²の規約負の値はゼロと表示(検証用データセット)
モデルのF値190.715
モデルのp値4.9105e-33
モデルの自由度3
残差の自由度68
AIC438.592
BIC447.699
観測数72
採用された説明変数の数3
パラメータ4
入力行数72
使用行数72
除外行数0
当てはめ対象行数72
説明変数X1, X2, X3
  • モデルは統計的に有意です。有意な説明変数:X1、X2、X3

回帰係数

X1はバッチ質量、X2は入口水分率、X3は周囲温度です。βは、説明変数の単位当たりの応答の単位で表す推定係数です。標準誤差(SE)は係数の不確かさを表します。tとp値は係数がゼロかどうかを検定し、信頼区間の下限と上限はその95%区間を示します。各傾きは、他の説明変数を固定した場合の値です。切片は、すべての説明変数がゼロであることを仮定します。

回帰係数 · 4行
項β標準誤差(SE)tp値信頼区間の下限信頼区間の上限
切片28.83485.200515.54465.20972e-718.457339.2122
X10.3424740.014785823.16235.58816e-340.3129690.371979
X22.647860.2787079.500514.24797e-142.091713.20401
X3-0.7529580.161902-4.650690.0000157443-1.07603-0.429887

分散拡大係数

説明変数のラベルは選択順に対応します。VIFは、他の説明変数との線形な依存によって係数の分散がどれだけ拡大するかを表します。1に近い値は拡大が小さいことを示しますが、線形性、独立性、将来の予測を検証するものではありません。

分散拡大係数 · 3行
説明変数分散拡大係数(VIF)
X11.04507
X21.04345
X31.00284

回帰の分散分析(ANOVA)

「モデル」は説明変数によって当てはめられた変動、「残差」は説明されない変動です。SSは平方和、DFは自由度、MSはSSをDFで割った平均平方です。Fはモデルと残差の平均平方を比較し、p値は説明変数をまとめて検定します。ダッシュは該当しない項目を示します。

回帰の分散分析(ANOVA) · 2行
要因平方和(SS)自由度(DF)平均平方(MS)Fp値
モデル14032.334677.45190.7154.9105e-33
残差1667.766824.5259——

残差の要約

残差は、電力使用量の観測値から当てはめ値を引いた値で、単位はkWhです。平均、標準偏差(SD)、最小値、四分位数、中央値、最大値は、調査した72個の残差を要約します。これらの要約は、新しいバッチの予測区間ではありません。

残差の要約 · 7行
統計量値
mean-3.75009e-14
sd4.8466
min-11.088
q1-3.95264
中央値0.706102
q33.15057
max10.0148

残差の正規性

検定のswは、モデル残差に対するShapiro–Wilk検定を意味します。統計量とp値は、分析で仮定する正規誤差モデルを評価します。QQプロットと併せて読みます。pが0.05を超えても、誤差の正規性を証明するものではありません。

残差の正規性 · 3行
統計量値
検定sw
統計量0.982202
p値0.401846

当てはめ値と残差

「インデックス」は、解析したバッチの元データ順での位置を示します。「当てはめ値」はモデルによる電力使用量で、単位はkWhです。「残差」は電力使用量の実測値から当てはめ値を引いた値で、単位はkWhです。全72行を含めています。正の値は実測の使用量が当てはめ値を上回ったことを、負の値は下回ったことを示します。これらの当てはめには、この調査自体の測定値を使用しています。

当てはめ値と残差 · 72行
インデックス当てはめ値残差
176.8375-3.81753
2111.443-2.13264
375.72041.14955
473.46563.88444
5100.348-2.22753
695.3359-7.58587
761.83098.55906
8106.667.07966
974.36820.981848
1099.82787.0722
1197.52722.16277
12104.1940.365946
1394.70321.26677
1485.201-6.62098
1579.8409-8.93085
1680.52063.12941
1784.9566-6.02665
1893.71881.90123
1990.0313-3.88125
2094.0478-1.20783
21114.851-6.16149
2292.2695-4.23952
2396.67626.52381
2466.6088-2.5788
2576.9681-3.57805
2690.04411.4559
2795.21152.02854
28108.5187.58219
2988.29189.85815
3077.9431.38699
31112.115-0.604855
3280.9672-0.84725
3393.56371.61629
3475.94646.92363
3581.21733.64274
3667.877-6.48696
3783.18361.18643
3883.2826-4.13263
3962.57751.63248
4077.0167-1.19671
4174.745210.0148
4262.3518-6.91183
4372.1913-6.30129
44103.0864.32423
4577.0182.35204
46106.022-5.8115
47101.4782.57173
4878.49891.67105
4997.358-11.088
5090.0492-0.529165
51104.944-0.953625
5291.57895.68115
5371.25821.67181
5484.72960.430356
55103.353-3.93251
5670.06783.20216
5799.82214.06795
5878.78684.27315
59102.6887.0117
6096.268-7.12799
6189.28494.64514
6271.7717-1.67166
6377.9742.30597
6485.5329-6.52289
6572.9776-0.0575804
66102.704-4.1637
6774.6012-6.77125
68106.379-4.28947
69103.1973.13337
70116.943-4.01301
7168.0824-1.86244
72102.3215.51867

7. レポートを作成

Linear regression fit、Regression coefficients、Variance inflation factors、Regression ANOVA、二つの残差プロット、残差の要約と正規性検定、Fitted values and residuals の全行を残します。説明変数の順序と単位を記録します。関連として記述し、将来の予測性能は別途確認します。

完了した分析で Add to report を選択します。続いて Choose individual items and advanced options を開いて表とグラフを選び、 Add to draftを選択します。非表示の項目は保存済みの分析に残ります。

レポート名を入力し、調査の目的と解釈を追加します。 Saveで保存し、 Previewで内容を確認して、 Export → Download HTMLを選択します。以下の例には、画面外の結果も含め、選択した内容全体が含まれます。

このレポートはアプリで生成されており、内容は英語です。 このHelp例でアプリが出力した全内容。該当する表、グラフ、分析時の注記を含みます。 レポートの数値は、アプリの表示桁数に合わせています。エクスポートされたグラフは静的なグラフです。画面幅が狭い場合は、幅の広いグラフや表を横にスクロールできます。
レポートの例を見る: 乾燥バッチの電力使用量を説明

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