時系列の依存性を確認

等間隔の観測値が、それ以前の値とどのように関連するかを調べます。

ガイド · 基本統計 · 読了目安4分

アプリのコマンド名、ワークシートの識別子、サンプルデータの値は原文のまま表示されます。スクリーンショット、グラフ、ダウンロードファイルは英語です。例では英語の元の数値表記を保持しており、小数点にはピリオド、桁区切りにはカンマを使用しています。

例: 一時間ごとの冷水温度

連続する七日間、一時間ごとに一回測定した、温度の観測値168件を使用します。

サンプルデータをダウンロード(CSV、列名は英語)

Help と同じ例を使用しています。CSVをインポートして手順を進めるか、Helpの Open example in a practice copy で入力値をあらかじめ設定します。

1. ワークスペースを作成

サイドバーで Basic Statistics を開き、Autocorrelation を選択します。分析を作成して名前を入力し、New blank worksheet を選んで、Create analysis を選択します。

2. サンプルデータをインポート

上のCSVをダウンロードし、ワークシートにインポートします。区切り文字に Comma、小数点に Dot を選び、First row contains column names を選択します。

3. 順序のある時系列を割り当て

Inputs で、supply_temperature_c を Time series に割り当てます。一時間ごとの測定値168件を、記録した順序のまま保持します。途中の欠測を詰めたり、ワークシートの並べ替えで分析順序も変わると考えたりしないでください。

4. 診断を設定

Significance level (α) に 0.05 を入力します。Lag selection に Default を選択します。観測数168に対して、状態は 42 lags と表示されるはずです。Residual modeling を開き、Fit a model and analyze residuals はチェックを外したままにします。

Autocorrelation: 例の列の割り当てと設定を表示したInputs画面
分析実行前のサンプル列と設定を示す英語のInputs画面。 画像を原寸で表示 (新しいタブで開きます)

5. 分析を実行

Run analysis を選択し、Results を開きます。

6. 結果を解釈

  1. ラグの軸を読み取る

    168件の測定値を、七日間にわたり一時間ごとに収集しています。ラグ1は隣接する時間、ラグ24は一日離れた測定値の比較です。相関は線形の関連を測るもので、温度差ではありません。

  2. 持続性と繰り返しの関連を確認

    ACFはラグ1で約0.91、ラグ24で約0.74です。どちらも、表示された有意限界を超えています。隣接する時間の温度には関連が持続する傾向があり、一日離れた値にも関連が繰り返し見られます。日々の運転記録を確認します。グラフが物理的な原因を特定するわけではありません。

    系列のACF(英語のグラフ)
    系列のACF(英語のグラフ) グラフを原寸で表示 (新しいタブで開きます)
  3. 偏自己相関を読み取る

    ラグ2のACFは約+0.77ですが、ラグ1を考慮したPACFは約−0.34です。二時間離れた値のそのままの関連と、調整後に追加される関連では、符号が異なる場合があります。PACFを各点の有意限界と比較します。この分析では時系列モデルを当てはめていません。

    系列のPACF(英語のグラフ)
    系列のPACF(英語のグラフ) グラフを原寸で表示 (新しいタブで開きます)
  4. まとめて評価する検定を確認

    ラグ42までのLjung–Box Qは2,246.90です。極めて小さいp値は、数値精度のため0と表示されています。確率が厳密にゼロという意味ではありません。系列の依存性を示す強い証拠があります。

  5. 後続の分析で依存性を考慮

    一時間ごとの順序を保ち、次の分析で依存性を考慮します。168件すべてを独立と数えると、利用できる証拠を過大評価する場合があります。これらの診断から、工程の管理状態や工程能力が確認できるわけではありません。

詳細:各結果セクションを確認

完全な結果表は、Helpと同じく有効数字六桁で表示されます。

系列の自己相関診断

有効観測数は168、最後に表示・検定するラグは42です。有意水準αは0.05、ラグ選択はDefaultです。計算バージョンは、診断の計算規約を識別します。Ljung–Box Qとそのp値は、最後のラグまでの証拠を集約します。表示されたゼロは、数値の報告限界として読み取ります。

系列の自己相関診断 · 11行
統計量値
計算バージョン2
系列順序付き測定値
有効観測数168
α0.05
ラグの選択既定(サンプルサイズに基づく目安)
指定ラグ数既定
最終表示・検定ラグ42
Ljung–Box Q2246.9
Ljung–Box 自由度(DF)42
Ljung–Box のp値0
解釈ラグ42までを対象とした検定で、系列の自己相関を示す証拠が得られました(α = 0.05)。

系列の相関と累積Ljung–Box検定

ラグは時間単位の隔たりです。ACFはその時点と過去の値との相関で、PACFは途中のラグを調整します。ACF TはACFをその標準誤差で割った値で、一つのラグを検定します。LBQ、LBQの自由度、LBQのp値は、各ラグまでの累積Ljung–Box検定を示します。42行すべてを表示しています。後のラグほど、対応させて使う観測値の組は少なくなります。

ACF Tは個々のラグを検定します。LBQとそのp値は、ラグ1からその行のラグまでをまとめて評価します。

系列の相関と累積Ljung–Box検定 · 42行
ラグACFPACFACF TLBQLBQの自由度LBQのp値
10.9097260.90972611.7914141.53511.22919e-32
20.769726-0.3357096.12268243.46921.35295e-53
30.590476-0.2578123.90555303.8231.48278e-65
40.392682-0.1534312.3894330.67342.60783e-70
50.191901-0.1127361.12992337.12551.03399e-70
6-0.0126268-0.192623-0.0737881337.15368.82606e-70
7-0.218903-0.237349-1.27918345.65471.04946e-70
8-0.404073-0.1235-2.33857374.79884.57796e-76
9-0.564829-0.172807-3.16745432.10491.91524e-87
10-0.692961-0.192586-3.67284518.904104.02031e-105
11-0.774349-0.13218-3.8097627.98111.44312e-127
12-0.797445-0.048621-3.62281744.402121.36661e-151
13-0.767302-0.0875804-3.24179852.885136.44296e-174
14-0.680068-0.0193745-2.70878938.656142.24161e-191
15-0.55157-0.0449476-2.10687995.445151.27574e-202
16-0.3799820.0736759-1.414551022.57161.64022e-207
17-0.1810780.0576671-0.6662071028.78176.27864e-208
180.02646760.02966840.09712111028.91184.64621e-207
190.22780.04289790.8358491038.86192.67704e-208
200.401449-0.0277181.466921069.96204.61875e-214
210.551640.09390071.990391129.08218.27472e-226
220.6641550.03431122.341771215.37222.34917e-243
230.723244-0.04864392.470741318.39231.75938e-264
240.7363180.03844592.42871425.92241.42531e-286
250.695007-0.02047012.215961522.4252.65207e-306
260.60346-0.0394521.870181595.64260
270.4820560.06897461.463781642.71270
280.3378290.08752171.012991665.99280
290.1783970.07829330.5316891672.53290
300.01497290.07297780.04455011672.58300
31-0.166442-0.110348-0.4952221678.35310
32-0.348901-0.084198-1.036591703.91320
33-0.505749-0.0176767-1.493061758.03330
34-0.603230.185411-1.757671835.58340
35-0.654539-0.0127267-1.873041927.58350
36-0.6538730.0128352-1.833252020.09360
37-0.618623-0.0389209-1.700732103.52370
38-0.549054-0.0347339-1.484132169.75380
39-0.454397-0.0953556-1.212472215.46390
40-0.3274130.0175038-0.8660952239.38400
41-0.181502-0.00499547-0.4779912246.79410
42-0.0225211-0.0156713-0.05922952246.9420

系列の計算方法と対応関係

これらの行には、系列全体を使うACFの分母、PACFの再帰計算、Bartlett標準誤差、Studentのt分布による有意限界が記録されています。診断を報告するときは、計算バージョン、ワークシートの順序、対応関係の注記を残します。残差モデリングはオフです。

系列の計算方法と対応関係 · 13行
統計量値
ACFの推定方法全系列の平均と分母(未調整)
PACFの推定方法同じ未調整ACFに基づくDurbin–Levinson再帰
ACFの標準誤差Bartlett:√((1 + 2Σ 先行するラグのACF²) / n)
ACF TACF / 標準誤差
有意限界ACFはStudent t × SE、PACFはStudent t / √n
Student t の自由度167
Student t の乗数1.97427
Ljung–Boxn(n + 2) Σ ACF(k)² / (n − k); カイ二乗分布の上側確率
推定パラメータ数による自由度の調整0
元のワークシートの先頭行1
元のワークシートの最終行168
除外された先頭の空セル数0
除外された末尾の空セル数0

系列の標準誤差と有意限界

各ラグの行には、ACFの標準誤差と下側・上側の有意限界、およびPACFの下側・上側限界を示します。ACFの限界はラグによって変化しますが、この例のPACFの限界は一定です。これらの各点の限界は、温度の規格限界や工程の管理限界ではありません。多くのラグを調べると、孤立した点が検出される場合があります。

系列の標準誤差と有意限界 · 42行
ラグACF標準誤差ACF下限ACF上限PACF下限PACF上限
10.0771517-0.1523180.152318-0.1523180.152318
20.125717-0.24820.2482-0.1523180.152318
30.151189-0.2984880.298488-0.1523180.152318
40.164344-0.3244590.324459-0.1523180.152318
50.169837-0.3353040.335304-0.1523180.152318
60.171123-0.3378420.337842-0.1523180.152318
70.171128-0.3378530.337853-0.1523180.152318
80.172787-0.3411280.341128-0.1523180.152318
90.178323-0.3520580.352058-0.1523180.152318
100.188672-0.3724890.372489-0.1523180.152318
110.203258-0.4012860.401286-0.1523180.152318
120.220118-0.4345730.434573-0.1523180.152318
130.236691-0.4672910.467291-0.1523180.152318
140.25106-0.4956610.495661-0.1523180.152318
150.261796-0.5168560.516856-0.1523180.152318
160.268624-0.5303370.530337-0.1523180.152318
170.271805-0.5366160.536616-0.1523180.152318
180.272522-0.5380320.538032-0.1523180.152318
190.272537-0.5380620.538062-0.1523180.152318
200.273668-0.5402950.540295-0.1523180.152318
210.277151-0.5471720.547172-0.1523180.152318
220.283612-0.5599260.559926-0.1523180.152318
230.292723-0.5779150.577915-0.1523180.152318
240.303173-0.5985460.598546-0.1523180.152318
250.313637-0.6192050.619205-0.1523180.152318
260.322674-0.6370470.637047-0.1523180.152318
270.329324-0.6501740.650174-0.1523180.152318
280.333497-0.6584140.658414-0.1523180.152318
290.335528-0.6624230.662423-0.1523180.152318
300.336092-0.6635370.663537-0.1523180.152318
310.336096-0.6635450.663545-0.1523180.152318
320.336586-0.6645130.664513-0.1523180.152318
330.338732-0.668750.66875-0.1523180.152318
340.343198-0.6775650.677565-0.1523180.152318
350.349452-0.6899130.689913-0.1523180.152318
360.356675-0.7041730.704173-0.1523180.152318
370.36374-0.7181210.718121-0.1523180.152318
380.36995-0.7303810.730381-0.1523180.152318
390.374769-0.7398950.739895-0.1523180.152318
400.378034-0.7463410.746341-0.1523180.152318
410.379718-0.7496660.749666-0.1523180.152318
420.380234-0.7506850.750685-0.1523180.152318
  • 限界は個々のラグの統計量に関するもので、表示した全ラグに対する同時信頼帯ではありません。

計算上の規約

計算バージョン2では、系列全体を使うACFの分母、PACFに対する未調整ACFからの再帰計算、BartlettのACF標準誤差、Studentのt分布による有意限界を使用します。Tは一つのラグを評価し、Ljung–Boxは指定したラグまでの証拠を集約します。これらの診断から、工程の安定性やSPCへの適性が確認できるわけではありません。

7. レポートを作成

Series ACF と Series PACF の両方に加え、相関と限界の全行、系列の診断、計算方法の注記を残します。一時間間隔と元の順序を記録し、依存性とSPCの解釈に関するアプリの警告も保持します。

完了した分析で Add to report を選択します。続いて Choose individual items and advanced options を開いて表とグラフを選び、 Add to draftを選択します。非表示の項目は保存済みの分析に残ります。

レポート名を入力し、調査の目的と解釈を追加します。 Saveで保存し、 Previewで内容を確認して、 Export → Download HTMLを選択します。以下の例には、画面外の結果も含め、選択した内容全体が含まれます。

このレポートはアプリで生成されており、内容は英語です。 このHelp例でアプリが出力した全内容。該当する表、グラフ、分析時の注記を含みます。 レポートの数値は、アプリの表示桁数に合わせています。エクスポートされたグラフは静的なグラフです。画面幅が狭い場合は、幅の広いグラフや表を横にスクロールできます。
レポートの例を見る: 冷水温度の時系列の依存性を調べる

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