完全実施要因計画を分析

記録済みの実験データから、因子の効果と交互作用を推定します。

ガイド · 実験計画法(DOE) · 読了目安5分

アプリのコマンド名、ワークシートの識別子、サンプルデータの値は原文のまま表示されます。スクリーンショット、グラフ、ダウンロードファイルは英語です。例では英語の元の数値表記を保持しており、小数点にはピリオド、桁区切りにはカンマを使用しています。

例: パウチのシール強度

独立した22回のシール実験を使用します。二水準の八つの組み合わせを二日とも実施し、中心点での実験を一日につき三回追加しています。一つのブロックが一日分の実験です。日による違いをモデルで考慮するため、ブロックの列を割り当てたままにします。

記録済みの測定値をダウンロード(CSV、列名は英語)

ツールのHelpでも同じ記録済みの例を使用しています。CSVには因子設定と実測応答が含まれており、一緒にインポートします。HelpのOpen example in a practice copyで、設定をあらかじめ入力できます。

1. ワークスペースを作成

サイドバーでDesign of Experimentsを開き、分析を作成します。名前を入力してNew blank worksheetを選び、Create analysisを選択します。

2. 測定値をインポート

上のサンプルCSVをダウンロードし、ワークシートにインポートします。区切り文字にComma、小数点にDotを選び、First row contains column namesにチェックを入れます。各行の応答、因子設定、点の種類、実施順序の対応を保ちます。

3. 分析の種類を選び、因子を入力

Inputsで、TaskにAnalyze existing worksheet、Design familyにFull factorialを選択します。

FactorsでAdd factorを使うか行を削除し、因子を3個にします。以下の順序を保ち、各因子のTypeをNumericに設定します。

以下のFactor name、Unit、Low、Highの値を入力します。

因子因子名単位下限上限
Ajaw_temperature_c°C150170
Bdwell_time_ss0.81.2
Cjaw_pressure_mpaMPa0.250.35

Numeric levels, optionalは空欄のままにします。

4. 入力列を割り当て

Response mappingsで各列選択を開き、対応するワークシートの列を選択します。

ワークシートの列入力欄
jaw_temperature_cFactor jaw_temperature_c
dwell_time_sFactor dwell_time_s
jaw_pressure_mpaFactor jaw_pressure_mpa

seal_strength_n_per_15mmをResponse 1に割り当て、Number of responsesに1を入力します。run_orderをExecution order、point_typeをCenter point indicatorに割り当てます。Center point column conventionでは、Point type (center / factorial / fractional / star / axial / edge / edge_midpoint)を選択します。

二日間の実験をモデルに含めるため、blockをBlockに割り当てます。

5. モデルとグラフを設定

Modelで、Model termsにDefault hierarchical modelを選び、Confidence level (%)に95を入力します。Include center-point adjustment in modelにチェックを入れます。Calculate predictionsはチェックを外したままにします。

Plot optionsを開きます。Effect estimatesとResidual diagnosticsにチェックを入れます。Response contoursはチェックを外したままにします。Pareto view、Effect probability plot、Interaction plot、3D surfaceもチェックを外したままにします。

Design of Experiments: 例の列の割り当てと設定を表示したInputs画面
英語のInputs画面。記録済み実験の列の割り当て、因子の上下限、モデル、信頼水準、グラフのオプションを示しています。 画像を原寸で表示 (新しいタブで開きます)

6. ワークシートを分析

Analyze worksheetを選択し、Resultsを開きます。記録済みの測定値にモデルを当てはめる操作であり、新しい実験計画の生成やランダム化は行いません。

7. 結果を解釈

  1. 記録済みの実験を確認

    シール実験の全22回を含めています。低水準と高水準の八つの組み合わせを二日とも実施し、中心点での実験を一日につき三回実施しています。モデルは二日間の差を調整します。各応答は、独立に作製したシールの実測強度です。

  2. モデルが捉えていないパターンを確認

    調整済み項のANOVAの適合不足を確認します。p値は0.9725で、この検定では5%水準でモデルが捉えていないパターンは検出されていません。モデルが正しいことの証明ではありません。日の効果はp = 0.01595です。設定を比較するときは、ブロックによる調整を残します。

  3. 効果を確認

    高水準から低水準を引いた効果の推定値は、温度が最も大きく、約+5.97 N(15 mm当たり)です。保持時間は約+3.99、圧力は約+1.25です。温度×保持時間は約+2.65、温度×圧力は約−1.51です。交互作用は、ある因子の効果が別の因子の設定によって変わることを意味します。これらの主効果が、すべての組み合わせで同じまま当てはまるわけではありません。

    効果の推定を示す英語のグラフ
    高水準から低水準を引いた効果の推定値と95%信頼区間を示す英語のグラフ。 グラフを原寸で表示 (新しいタブで開きます)
  4. 残差を確認

    残差は実測応答から当てはめ値を引いた値です。実験11の測定値は23.87 N(15 mm当たり)、モデルの当てはめ値は22.55で、約+1.32が説明されずに残ります。これは、生の残差で絶対値が最も大きいものです。グラフで曲がったパターン、ばらつきの変化、通常と異なる点を確認します。

    当てはめ値に対する残差を示す英語のグラフ
    当てはめ応答に対する残差をN(15 mm当たり)で示す英語のグラフ。 グラフを原寸で表示 (新しいタブで開きます)
  5. 実験の順序を確認

    横軸は記録した実施順序に従います。残差のドリフト、周期性、急な変化を確認します。パターンがあれば、実験中の変化をモデルが捉えていない可能性があります。ただし、グラフから原因を特定することはできません。

    実験順に対する残差を示す英語のグラフ
    記録した実施順序に沿って残差をN(15 mm当たり)で示す英語のグラフ。 グラフを原寸で表示 (新しいタブで開きます)
  6. 確認実験の設定を選択

    通常と異なる実験の記録を確認し、交互作用と日による調整を考慮して組み合わせを比較します。有望で実施可能な設定を、新たに独立に作製したシールで確認します。最大の主効果だけでは、最良の運転条件は決まりません。

詳細:各結果セクションを確認

完全な結果表は、Helpと同じく有効数字六桁で表示されます。

モデルの概要

分析に使用した実験回数は22、欠測した実験回数は0です。DFはモデルと残差誤差に利用できる情報量を表します。SはN(15 mm当たり)単位の残差標準偏差です。R²は、これらの実験でモデルが説明する変動を示し、調整済みR²はモデルの大きさを考慮します。PRESSと予測R²については「予測と係数の詳細」をご覧ください。R²が高いことだけでは、モデルの適切さは確認できません。適合不足検定と残差グラフを確認します。

モデルの概要 · 12行
統計量値
応答seal_strength_n_per_15mm
分析に使用した実験回数22
欠測の応答数0
モデル行列のランク9
残差自由度13
S0.565919
R²0.983747
調整済みR²0.973744
PRESS9.07951
予測R²0.964555
信頼水準0.95
適合不足検定の利用可否はい

調整済み項のANOVA

要因はモデル項または誤差成分を示します。区分は、調整済み項の検定、全体の集計、誤差の分解を区別します。DFは自由度、SSは平方和、MSはSSをDFで割った平均平方です。Fは変動をその誤差の推定値と比較し、p値は検定対象の帰無仮説に反する証拠の強さを表します。個別の効果に依拠する前に、適合不足を確認します。ダッシュは、統計量が適用されないことを示します。

調整済み項のANOVA · 13行
要因区分自由度(DF)平方和(SS)平均平方(MS)Fp値
jaw_temperature_c調整済み1142.325142.325444.3981.95327e-11
dwell_time_s調整済み163.600663.6006198.5882.97481e-9
jaw_pressure_mpa調整済み16.20016.200119.35930.000717766
jaw_temperature_c × dwell_time_s調整済み128.03728.03787.54333.87092e-7
jaw_temperature_c × jaw_pressure_mpa調整済み19.12049.120428.47770.000135106
dwell_time_s × jaw_pressure_mpa調整済み10.2450250.2450250.765070.397618
ブロック調整済み12.455572.455577.667310.0159483
中心点調整済み10.009503030.009503030.02967240.865888
モデル要約8251.99331.499198.35352.27367e-10
誤差要約134.163440.320265——
合計要約21256.15712.1979——
純誤差分解42.787130.696783——
適合不足分解91.376310.1529230.219470.972452

係数

項は符号化したモデル項を示します。推定値は当てはめた係数、SEは不確かさを表し、tとp値は係数がゼロかどうかを検定します。信頼区間の下限と上限は、その95%区間の両端です。数値因子の低水準、中点、高水準は、−1、0、+1に符号化されます。交互作用や二乗項がある場合、主効果の係数はすべての設定での変化を表すものではありません。

係数 · 9行
項推定値標準誤差(SE)tp値信頼区間の下限信頼区間の上限
切片22.9350.14148162.1087.05502e-2322.629423.2406
jaw_temperature_c2.98250.1414821.08071.95327e-112.676853.28815
dwell_time_s1.993750.1414814.09212.97481e-91.68812.2994
jaw_pressure_mpa0.62250.141484.399920.0007177660.3168510.928149
jaw_temperature_c × dwell_time_s1.323750.141489.356463.87092e-71.01811.6294
jaw_temperature_c × jaw_pressure_mpa-0.7550.14148-5.336450.000135106-1.06065-0.449351
dwell_time_s × jaw_pressure_mpa0.123750.141480.8746830.397618-0.1818990.429399
ブロック · 対比1-0.3340910.120654-2.768990.0159483-0.594749-0.0734329
中心点-0.04666670.270913-0.1722570.865888-0.6319390.538606

要因効果

効果は、当てはめ値に基づく、高水準から低水準を引いた対比です。SEは不確かさを表し、信頼区間の下限と上限は、その95%区間を示します。標準化効果は、効果の絶対値をそのSEで割った値です。交互作用は、ある因子の効果が別の因子の設定によって変わることを意味します。

要因効果 · 6行
項効果標準誤差(SE)信頼区間の下限信頼区間の上限標準化効果
jaw_temperature_c5.9650.282965.35376.576321.0807
dwell_time_s3.98750.282963.37624.598814.0921
jaw_pressure_mpa1.2450.282960.6337031.85634.39992
jaw_temperature_c × dwell_time_s2.64750.282962.03623.25889.35646
jaw_temperature_c × jaw_pressure_mpa-1.510.28296-2.1213-0.8987035.33645
dwell_time_s × jaw_pressure_mpa0.24750.28296-0.3637970.8587970.874683

行ごとの診断

行IDはワークシートの行を識別し、実験順は実験の並びの中の位置を示します。状態は分析対象になったかどうかを示します。観測値は測定値、当てはめ値はモデルの値、残差は観測値から当てはめ値を引いた値です。標準化残差は、残差の変動とてこ比を考慮して調整したものです。てこ比は、モデルの入力がどの程度特異かを表します。記録された全行を表示しています。通常と異なる行は、変更したり除外したりする前に調査します。

行ごとの診断 · 22行
行ID実験順状態観測値当てはめ値残差標準化残差てこ比
help-doe-getting-started-11分析済み18.7218.7872-0.0671591-0.1650390.482955
help-doe-getting-started-22分析済み28.3828.9097-0.529659-1.30160.482955
help-doe-getting-started-33分析済み17.8217.69470.1253410.3080170.482955
help-doe-getting-started-44分析済み22.5322.5542-0.0242424-0.04826050.212121
help-doe-getting-started-55分析済み22.0922.5222-0.432159-1.0620.482955
help-doe-getting-started-66分析済み21.8922.5542-0.664242-1.322340.212121
help-doe-getting-started-77分析済み21.8321.78970.04034090.0991350.482955
help-doe-getting-started-88分析済み2222.0097-0.00965909-0.02373650.482955
help-doe-getting-started-99分析済み20.4520.20220.2478410.6090520.482955
help-doe-getting-started-1010分析済み28.8928.8922-0.00215909-0.005305810.482955
help-doe-getting-started-1111分析済み23.8722.55421.315762.619340.212121
help-doe-getting-started-1212分析済み20.6820.8703-0.190341-0.4677490.482955
help-doe-getting-started-1313分析済み23.4723.22240.2475760.492860.212121
help-doe-getting-started-1414分析済み18.1818.3628-0.182841-0.4493190.482955
help-doe-getting-started-1515分析済み22.3223.2224-0.902424-1.79650.212121
help-doe-getting-started-1616分析済み29.6229.56030.05965910.1466080.482955
help-doe-getting-started-1717分析済み30.0529.57780.4721591.16030.482955
help-doe-getting-started-1818分析済み19.5819.45530.1246590.3063410.482955
help-doe-getting-started-1919分析済み22.6322.6778-0.0478409-0.1175660.482955
help-doe-getting-started-2020分析済み23.2523.22240.02757580.05489630.212121
help-doe-getting-started-2121分析済み22.3622.4578-0.0978409-0.2404370.482955
help-doe-getting-started-2222分析済み23.6823.19030.4896591.20330.482955

因子の符号化

因子は入力を、型はモデル化の種類を示します。中心と尺度を使い、数値設定を符号化値へ変換します:(設定値 − 中心)/ 尺度。中点は0、入力した低水準と高水準の境界は−1/+1になります。水準 / 対比はカテゴリー因子の符号化に適用されます。ダッシュは数値測定値の欠測を意味しません。モデル列、ブロック、ランクの注記を、この表とともに残します。

因子の符号化 · 3行
因子型中心尺度水準 / 対比
jaw_temperature_c数値型16010—
dwell_time_s数値型10.2—
jaw_pressure_mpa数値型0.30.05—
  • モデル列:切片、jaw_temperature_c、dwell_time_s、jaw_pressure_mpa、jaw_temperature_c × dwell_time_s、jaw_temperature_c × jaw_pressure_mpa、dwell_time_s × jaw_pressure_mpa、ブロック · 対比1、中心点
  • ランクの許容値:1e-10
  • ブロックの水準:Day_1
  • ブロックの水準:Day_2

係数の共分散

行と列の項を組み合わせて確認します。対角成分は、当てはめた係数の標準誤差の二乗です。非対角成分は、係数推定の不確かさの関連を表します。この行列はモデル係数に関するものであり、測定した因子列間の相関ではありません。

係数の共分散 · 9行
列切片jaw_temperature_cdwell_time_sjaw_pressure_mpajaw_temperature_c × dwell_time_sjaw_temperature_c × jaw_pressure_mpadwell_time_s × jaw_pressure_mpaブロック · 対比1中心点
切片0.0200165000-1.73724e-18000-0.0200165
jaw_temperature_c00.02001651.25524e-181.59056e-18-2.37535e-181.14682e-186.87283e-19-3.11116e-192.40441e-19
dwell_time_s01.25498e-180.02001651.41339e-18-8.20222e-182.83927e-18-2.97871e-189.96778e-188.55081e-21
jaw_pressure_mpa01.34066e-181.85008e-180.0200165-8.38039e-191.83585e-19-4.22472e-18-8.36686e-184.86775e-20
jaw_temperature_c × dwell_time_s-1.73724e-18-1.7558e-18-8.74062e-18-7.0199e-190.0200165-2.49201e-186.54714e-18-4.5524e-184.71332e-18
jaw_temperature_c × jaw_pressure_mpa01.09564e-182.83401e-183.04389e-19-1.87779e-180.02001658.66089e-19-4.98088e-19-6.83801e-21
dwell_time_s × jaw_pressure_mpa01.56378e-19-2.08591e-18-3.66915e-187.17073e-185.66413e-190.02001651.36697e-182.63412e-19
ブロック · 対比10-3.11116e-199.96778e-18-8.36686e-18-4.5524e-18-4.98088e-191.36697e-180.01455754.24889e-34
中心点-0.02001652.40441e-198.55081e-214.86775e-204.71332e-18-6.83801e-212.63412e-194.24889e-340.073394

予測と係数の詳細

PRESSは、一つずつ除外して得た予測誤差を集計した値です。各実験は、その実験を除いて当てはめたモデルで予測されます。予測R²は、その誤差を使用します。係数の共分散は推定の不確かさを表し、対角成分は係数の標準誤差の二乗です。これらの診断は、適合不足や残差の確認を置き換えるものではなく、補足するものです。

8. レポートを作成

Model overview、Adjusted term ANOVA、Coefficients、Coefficient covariance、Row diagnostics、Factor codingに加え、Factorial effectsの表、効果と残差のグラフを残します。応答の単位、因子設定、記録した実験順序、モデルに関するすべての注記を含めます。適合不足の結果は残差の確認と合わせて残します。その結果だけではモデルの妥当性は確認できません。

完了した分析で Add to report を選択します。続いて Choose individual items and advanced options を開いて表とグラフを選び、 Add to draftを選択します。非表示の項目は保存済みの分析に残ります。

レポート名を入力し、調査の目的と解釈を追加します。 Saveで保存し、 Previewで内容を確認して、 Export → Download HTMLを選択します。以下の例には、画面外の結果も含め、選択した内容全体が含まれます。

このレポートはアプリで生成されており、内容は英語です。 このHelp例でアプリが出力した全内容。該当する表、グラフ、分析時の注記を含みます。 レポートの数値は、アプリの表示桁数に合わせています。エクスポートされたグラフは静的なグラフです。画面幅が狭い場合は、幅の広いグラフや表を横にスクロールできます。
レポートの例を見る: 完全実施要因計画の分析:パウチのシール強度

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